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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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8/2「織田ポール」

日本人が初めてオリンピックの金メダルを獲得したのは、昭和3年のきょう8月2日。アムステルダム大会でのことです。

金メダリスト第一号となったのは、陸上の織田幹雄。この日行われた三段跳びで15m21を記録して優勝したのです。
それ以来、日本は一躍世界の第一線に躍り出ますが、この日までは日本人がオリンピックで優勝するなど、だれも想像しませんでした。
そのせいか、織田選手の表彰式でとんでもないことが起こります。
国旗掲揚の日章旗が用意されてなかったのです。

急遽、アムステルダムのデパートに問い合わせましたが、他国の旗はあっても、極東 の小さな島国の国旗などはないとのこと。
係員がうろうろしているのを見て、掲揚台に駆け上がったのは織田選手自身。
彼が抱えていたのは、優勝したらこれをまとって場内を一周しようと密かに用意してきた大きな日の丸のマントでした。

これを係員に渡し無事に日の丸は揚がったのですが、その光景に会場は騒然。
なんと 両側にはためく2位、3位の国旗に比べて、真ん中のポールにはためく織田の日章旗は4倍の大きさだったのです。

この偉業を讃え、国立競技場に彼の記録15m21cmの高さの白い国旗掲揚ポール「織田ポール」が建てられました。
栄光の織田ポールは、来たる東京五輪に向けた新国立競技場に移設されます。