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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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4/5「カナダ移民たちの星」

明治時代、カナダのバンクーバーへ1万人以上の日本人移民が海を渡りました。
彼らは漁業や林業などで一生懸命働きましたが、一方では差別や偏見で苦しめられます。

そんな彼らに勇気を与えたのが、日系2世で結成したアマチュア野球チーム「バンクーバー朝日」。
緻密な技術と機動力を持つ強豪チームでしたが、グラウンドの中も差別と偏見が満ちていました。
体格に勝るカナダチームからはことあるごとにラフプレイを仕掛けられ、また審判も明らかに朝日に不利な判定をするのです。

でも朝日の信条は徹底したフェアプレイ。
対戦相手からどんなに乱暴なことをされても抵抗せず、審判からどんなに理不尽な判定をされても一切抗議はしないという姿勢を貫いたのです。
日系人ファンからは「ここまでされてなぜやり返さないのか」と苛立ちの罵声を浴びました。

しかし、観客たちの心は次第に変わっていきます。
最後まで諦めないひたむきさと紳士的なプレイスタイルで戦う姿に声援を送るようになったのは、対戦相手のカナダ人ファンたち。やがてその輪が広がり、バンクーバー朝日はついにリーグ優勝を果たしたのです。

スポーツで差別と偏見の壁を乗り越えた日系人チーム。
その史実が近年になって掘り起こされ、2003年、バンクーバー朝日はカナダ野球殿堂入りを果たしています。