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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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1/18「クック船長のザワークラウト」

1778年のきょう1月18日、ハワイのオアフ島にイギリスの帆船ディスカバリー号が到着。初めてハワイが世界に知られた日です。

この船の船長はジェームス・クック。彼はハワイを発見しただけではなく、西回り世界一周や東回り世界一周、南極圏、北極海探検を成し遂げました。
その10年間に及ぶ航海の中でクックは壊血病による犠牲者を一人も出さなかったことでも知られています。

壊血病とは長い航海でビタミンCが欠乏して死に至る病。
ヴァスコ・ダ・ガマの航海では、約170人の乗組員の内100人がこの病気で亡くなっています。
そこでクックは予防策としてザワークラウト:キャベツの塩漬けを大量に船に積み込んだのです。
ところが頑固な船乗りたちは新しい習慣には頑なに抵抗し、誰も食べようとしません。

そこでクックは一計を案じます。
ザワークラウトを、選ばれた者だけの特別な食事として船長である自分と数人の幹部だけに供したのです。
すると1週間もしないうちに「不公平だ。我々にも食べさせろ!」という声が船内に高まった、とクックは航海日誌に記しています。

人間心理を巧みに突いた方法で乗組員全員にザワークラウトを食べさせたクック船長。以後、長い航海で壊血病にかかる者は一人も出なくなりました。