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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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9/7「ドイツ最大の音楽家」

クラシック音楽の世界で、19世紀の終わりから20世紀の初めにドイツで活躍した音楽家の一人が、マックス・レーガーです。

作曲家で、指揮者でもあり、優れたオルガン奏者でもあったレーガーは、オペラと交響曲以外の分野に多くの作品を残していますが、彼の名は音楽史に残るほど一般的には知られていません。

それでもマックス・レーガーといえば、親しみを込めて「ドイツ最大の音楽家」と呼ばれています。
そのわけは、彼の身長が2mで100キロを超える体重だったからです。
さらにその巨体にふさわしく、やはり大食漢。
夕食の直後に市場を散歩したときにソーセージを50本買ってその場で食べ尽くしたとか、ビールを立て続けに10杯一気飲みしたといったような逸話が伝わっています。

レーガーがザクセンの宮廷オーケストラの専任指揮者だったとき、演奏会でシューベルトの『鱒』を指揮したところ、その見事な演奏に感動した客が、立派な鱒をレーガーに送り届けてきました。
そこでレーガーはお礼の手紙を書きましたが、その締めくくりには
「次の演奏会ではハイドンの『牡牛のメヌエット』を演奏いたします。ご期待ください」
としたためたそうです。

この憎めない人柄を以て、マックス・レーガーは「ドイツ最大の音楽家」と呼ばれているのかもしれません。