TOPページへアーカイブへ
提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
←(8/10「白河の関」)
(8/24「ナヴォイ劇場」)→

8/17「漂流郵便局」

香川県の瀬戸内海に浮かぶ栗島。
人口300人足らずの小さな島に、ちょっと不思議な郵便局があります。
その名は「漂流郵便局」。
正規の郵便局ではありません。
粟島で長年郵便局長を勤め上げた方を迎えて開設された私設の郵便局です。

漂流郵便局には普通の郵便局では決して配達してくれない葉書が送られてきます。
それは、会いたくてもどこにいるのか分からなかったり、亡くなってしまった相手に宛てた葉書だったり、過去や未来の自分に宛てた葉書だったり。
もうすぐ生まれてくる自分の子供宛や、いつか捨ててしまったお気に入りのぬいぐるみ宛など様々。
つまり、直接届けることができない相手に向かって書かれた葉書なのです。

去年の秋に開局した漂流郵便局に寄せられた葉書は1500通以上。
それは局内に大切に保管されています。
そしてこの郵便局を訪れた人はこれらの葉書を自由に閲覧でき、書いた人の想いに心を重ねることができます。
そのとき、もし、「これは自分宛の葉書だ」と感じる葉書に出会ったら、それを受け取って持ち帰ることもできます。

いつかのどこかに居るあなたへの葉書。
届かなくても語りかけたい想いが綴られた葉書が瀬戸内海の粟島に流れ着く・・・それが漂流郵便局なのです。