4/20「列車清掃員が見た修学旅行」
5月から6月にかけては修学旅行のシーズン。
新幹線の列車や駅のホームで生徒たちの賑やかな団体を見かける季節です。
埼玉県のある中学校に1通の手紙が届きました。
差出人は、東京駅で新幹線の清掃を担当する女性。
手紙は礼状でした。
その中学校の生徒たちが修学旅行で利用した新幹線の車両を点検したところ、ゴミがまったく落ちていないことにとても驚き、新幹線を奇麗に利用してもらった感謝と感激の気持ちでいっぱい、という内容でした。
列車にゴミを残さないように、と修学旅行を引率した教師がとくに指導したわけではありません。
じつは、修学旅行の実行委員長を務めた2年生の生徒が自主的に全クラスのホームルームに諮って申し合わせたことだったのです。
彼らは東京駅で新幹線を降りるとき、用意してきた袋にゴミを集め入れ、シートの向きを元通りにし、ヘッドレストのカバーを張り直し、床に落ちているお菓子のかけらなどを拾いながら下車したのです。
その手紙は学年集会で生徒たちに紹介されました。
生徒たちは大喜び。
生徒の行いが仕事をしている人に喜びを与えたのですが、自分たちが当たり前のことをきちんとやって、それを認めて感動してくれる人がいたことに、生徒の方も感謝の気持ちでいっぱいになったのです。
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