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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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5/1「増えた乗客」

飛行機に乗っている乗客の数が、飛んでいる間に1人増えている!というミステリーのような事件がありました。

2006年1月5日、フランスのリヨンから飛び立ったオーストラル航空の旅客機が、
目的地のインド洋にある小島リユニオン島に向かっているときのこと。
一人の女性が長い時間トイレに入ったまま出てきません。
不審に思った客室乗務員がトイレに入っている彼女に声をかけたところ、
どうやらこの女性が産気づいていることが分かりました。
じつは彼女は実家のあるインド洋のマヨッテ島に、出産のため向かう途中だったのです。

「どなたかお医者さまは乗っていらっしゃいませんか」
機内にアナウンスが流れると、すぐさま一人のドクターが名乗り出ました。
また、この飛行機にはミールサービスのために大量のお湯も積み込まれていたので、
それを使いながらドクターが出産の手助けをし、無事に産まれた赤ん坊は客室乗務員が毛布にくるんで保護しました。

ところで、この航空会社では妊娠7か月を超えた女性の搭乗を禁止しています。
このことが公になれば、出産した女性は咎められることになるのです。
客室乗務員から報告を受けたパイロットはちょっと考えて、この出産をなかったことにしようと判断しました。
しかし、他の搭乗客は何が起こったのか心配しています。
何か説明をしなければなりません。

そこで、機長がこんな機内アナウンスをしたのです。
「ご搭乗の皆さまにお知らせします。ただいま乗客がお一人増えました」

「出産」という言葉を使わずに、機長から贈られた祝福でした。