TOPページへアーカイブへ
提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
←(10/12「出水のツルクラブ」)
(10/26「一人一人の身体に合わせた作業台」)→

10/19「モモイロペリカン・カッタくんの一生」

1985年、山口県宇部市のときわ公園で、日本初の人工孵化によるモモイロペリカンが誕生しました。
両親はインドのカルカッタからときわ公園にやってきたペリカンで、故郷のカルカッタにちなんで「カッタくん」と名付けられました。
カッタくんは人懐こい性格で、ときわ公園でもたちまち人気者になっていき、成長すると、公園を飛び出して近くの団地や海岸などにも飛んでいくようになりました。

公園の近くにある幼稚園には毎日通園。
園児たちと一緒に音楽に合わせて踊ったり、鏡に映った自分に恋をして求愛のポーズをとったり、その愛くるしい姿がニュースで放映されると、全国でも有名になりました。
また幼稚園が建て替え工事をしたときは、空からの目印を見失ってしまいましたが、道を歩いていた先生と園児たちを見つけて舞い降り、仲良く歩いて通園したこともあります。
カッタくんがこれほどまでに有名になったのは、「ときわ公園の動物の中でも一番やさしい性格。
人間を完全に信じきっていて、子供が触っても、背中に乗っても、まったく気にしなかったから」と飼育係の方はおっしゃいます。

しかし今年7月16日、カッタくんは23歳の長寿を全うして死んでしまったという一報に、全国は悲しみに包まれました。
先月には、園内の動物慰霊祭にあわせて、カッタくんの追悼式も行われました。
天国に飛び立った今でも人々に愛され続けるモモイロペリカンのカッタくん。
現在、ときわ公園には、カッタくんの息子・キララくんが父親ゆずりの人懐こい性格で早くも人気を集めています。

キララくんが子供たちと仲良くふれあっている姿を、今は亡きカッタくんが、高い、高い空からやさしく見守っているにちがいありません・・・。