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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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4/1放送分 「スタンディング・オベーション」

この春、松坂をはじめ、日本のプロ野球のスター選手が新たに大リーグ入り。夢を追って開幕を迎えます。
その大リーグの道を切り開いた日本人選手は、野茂英雄投手です。

1996年、デンバーでのこと。クアーズフィールドで行われたドジャース対ロッキーズの試合は、雨のために午後7時試合開始の予定が2時間以上も遅れてしまいました。それでもスタンドを埋め尽くした地元ロッキーズのファンは、辛抱強く待っていました。
午後9時を過ぎてようやく始まったゲーム。しかしその試合といえば、地元・ロッキーズがまったく点が取れない展開が延々と続いていきます。
雨で試合開始が延びて、さらにチームの一方的な負け試合……ファンにとってはまさに「泣きっ面にハチ」といった心理状態だったに違いありません。
ロッキーズの打者が三振に倒れる度に、その腑甲斐無さと相手投手の強さを詰るブーイングがどんどん広がっていきます。一人のバッターも出塁することなく、ついに9回の裏、最後のバッターも追い込まれました。
その瞬間、スタンドを埋め尽くしたロッキーズファンは、敵チーム:ドジャースの投手に向かって、ブーイングではなく、スタンディングオベーションで声援を送ったのです。
その試合で、大リーグ史上196人目のノーヒットノーランを達成した野茂英雄投手。大リーグの中のたった一人の日本人選手が、敵も味方も超えてアメリカのベースボールファンに祝福されたのです。

あれから11年。野茂が切り開いた大リーグの世界で、今年は16人もの日本人選手が挑みます。
敵味方を超えたスタンディングオベーションの祝福を受ける日本人選手はだれでしょうか。楽しみです。