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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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3/19放送分 「「へ」の字の木」

真っ青な空。
サンサンと降り注ぐ太陽。
大きくうねりをあげる太平洋の波。
南国にしか見る事ができない、パームツリーやソテツの木・・。
宮崎市シーガイアそばの海の近くに、力強い生命力をもつ「ソテツの木」が1本あります。強い海風と台風にやられたのか、真ん中から幹が折れ曲がり、頭は地面についています。まるで、ひらがなの「へ」、カタカナの「へ」のような形の木です。折れ曲がったところからは、新たな芽が出て小さなソテツの赤ちゃんが誕生しています。そして、地面についた頭からは、あざやかな緑生い茂る葉をつけています。「へ」の字に折れ曲がりながらも力強く生きている姿は、まるで人生を見るようです。

小さな子どもが、「へ」の字に曲がった木を見つけ、大騒ぎ。「あっ、木が曲がっている!でもこの木生きているよ!ひらがなの「へ」に見えるね。じゃ、への字の木だから、「へ」木ちゃん(へきちゃん)って呼ぼうよ!」への字に曲がったアーチをくぐりながら曲がった箇所をやさしく撫でる子ども・・・。そこに赤ちゃんソテツを見つけ、また感動した様子・・。その木の葉に、ポケットから出したキーホルダーを、まるでお守りにように結んでいました。
「また、会いにくるからね。へ木ちゃん(へきちゃん)・・・」
その子どもも、その小さな胸に、何かを感じたのでしょう・・。

たとえまっすぐ伸びずに挫折をしても、「ピンチはチャンス」。そこからあらたなチャンスが生まれ、あたらしい芽がでる。折れ曲がっても大地が支え葉は茂る・・・。くじけても誰かが支えてくれて花開く・・。
空に向かってのびる周りの木の中で、ただそこで力強く生きる木に敬意さえ表したくなりました。

(一ツ葉有料道路シーガイアそばのコーヒーハウスの駐車場にあります)