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EY Japan、ツーリズム産業における生成AIの影響に関するレポートを発表

EY Japan株式会社

EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:近藤 聡、以下EYSC)は、ツーリズム産業における生成AI(Artificial Intelligence)の利用とその影響に関するレポート「生成AIがツーリズム産業にもたらす影響」を発表しました。このレポートは、OpenAIによって2022年11月にリリースされたChatGPTをはじめとする生成AI技術が、ツーリズム業界にどのような変革をもたらす可能性があるかをまとめています。

AIの市場規模は2024年から2030年にかけて年平均成長率(CAGR)が35.5%に達し、市場規模は1兆8,400億米ドル(約276兆円)を超えると予測されています*1。また、生成AIの産業全体への適用により、2.6兆米ドルから4.4兆米ドルの経済効果をもたらし*2、世界のGDPを7%増加させる可能性があるとされています。*3

特にツーリズム産業では、APAC地域の旅行者の約60%がAIツールを利用しており、時間の節約、最適な価格の提供、正確な情報の取得、言語の壁の解消など、多岐にわたる利点が報告されています。宿泊産業においても、63%の業界関係者がレベニュー・マネジメントにAIを利用しており、データ分析や価格設定、市場分析などに活用されています。*4

 
現在のAIの活用の方向性は、大きく以下の3つの領域が挙げられます。
①パーソナル化
・過去の予約データ等を基に、よりパーソナライズされた旅行を提案する等、旅行者の満足度の向上
②自動化
・ツーリズム産業向けには、業務効率化と生産性の向上
・顧客ニーズの自動マッチング機能や旅行日程の自動手配
③コミュニケーションの深化
・リストからの選択ではなく、チャット形式のやり取りによるUXの向上(自動言語翻訳等を含む)
・アバター生成等によるコミュニケーションチャネルの進化(XR)

 
生成AIの台頭により、旅行業界では顧客向けのパーソナル化された情報提供が進んでいますが、適切なデータがなければ、AIは有効な解決策を提供できません。データの量と質が重要であり、特にパーソナライズには詳細な顧客データが必要です。しかし、旅行者の行動データだけでは、真のパーソナル化は難しく、旅行者の現在のニーズを反映するためには、より広範なデータが必要となります。企業はデータを収集するために、ロイヤルティプログラムやクレジットカードの消費データを利用していますが、中小企業にとってはこれが課題です。そこで、顧客自身がデータを管理し、必要に応じて企業に提供するVRM(Vendor Relationship Management)というアプローチが脚光を浴びると考えられます。これにより、将来的には個人がAIエージェントを介して、よりパーソナライズされたサービスを受ける時代が来るかもしれません。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202411250540-O1-rO7Xmn15
図1 データ収集のベクトルの変化:断片化する旅行者の実像

 
生成AIの時代には、データを解釈し活用する能力を持つ人材が求められます。データサイエンティストのような専門家は重要ですが、AIの進化により、専門的な統計知識がなくても分析を行えるようになります。これにより、ツーリズム業界の事業者は、パーソナライズされた顧客体験の提供や経営の高度化に取り組むことが可能です。また、生成AIはツーリズムのビジネスモデルを変革する可能性を持ち、旅行者の真のニーズを理解し、サプライヤーが直接価値を提供することで、OTA(Online Travel Agent)の役割が変わるかもしれません。

 
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202411250540-O2-7U89Z8im
図2 ビジネスモデルの転換:旅行会社やOTAの役割の変化

本分析を担当したEYSC ストラテジック インパクト パートナー 平林 知高のコメント:
「ChatGPTが市場に登場して以降、生成AIは、その言葉の浸透とともに、一般利用についても多くの人が試しているのではないでしょうか。しかしながら、ビジネスでどのように活用できるのかについては、まだ手探りの状況だと考えられます。本レポートでは、生成AIの登場による大きな変化を概観するとともに、その変化をとらえたビジネスチャンスがどこにありそうかについて考察をしています。AIはそれだけでは万能ではありません。データをいかにして収集するか、特にツーリズムにおいては旅行者のニーズを過去のデータだけでなく、いかに現在に近い時間軸で収集できるかがカギとなると思われます。また、データ分析等は生成AIがある程度対応してくれる中、求められる人材も『データを読み解く力』や『判断力』を有する人材にシフトすると考えられます。AIは単なるツールなので、効率化できる部分は導入し、ヒトにしかできない領域をどう見極めていくかが今後重要となってきます」

 
レポートの全文は下記からダウンロードください。
「生成AIがツーリズム産業にもたらす影響とは?」

*1 “Artificial intelligence (AI) market size worldwide in 2021 with a forecast until 2030”, STATISTA, www.statista.com/statistics/1365145/artificial-intelligence-market-size/(2024年4月19日アクセス)
*2 “The economic potential of generative AI: The next productivity frontier”, McKinsey & Company, www.mckinsey.com/capabilities/mckinsey-digital/our-insights/the-economic-potential-of-generative-ai-the-next-productivity-frontier#business-and-society(2024年4月19日アクセス)
*3 “Generative AI could raise global GDP by 7%”, Goldman Sachs, www.goldmansachs.com/intelligence/pages/generative-ai-could-raise-global-gdp-by-7-percent.html(2024年4月19日アクセス)
*4 シンガポールで開催されたテクノロジーに主眼を置いたトラベルテック・カンファレンス「WiT Singapore」(2024年10月14日~16日開催)のセッションより

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150カ国以上に展開するEYのチームは、データとテクノロジーの実現により信頼を提供し、クライアントの成長、変革および事業を支援します。
アシュアランス、コンサルティング、法務、ストラテジー、税務およびトランザクションの全サービスを通して、世界が直面する複雑な問題に対し優れた課題提起(better question)をすることで、新たな解決策を導きます。

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https://kyodonewsprwire.jp/release/202411250540

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